中国のスマートフォンメーカーは世界に挑戦し続ける

挑戦を続ける中国スマートフォンメーカー

Huaweiをはじめとする中国の携帯、スマートフォンメーカーは、国内で激しいコンペティションを繰り広げています。
2017年は、中国の国内市場もマイナス成長を記録し、国内市場は群雄割拠の戦国時代から、四大メーカーによるシェア争奪戦になるとの予測もあります。
その中で、各社、様々な戦略で厳しい戦いを乗り切ろうとしています。
Huaweiは、先にも触れたとおり、「これでもか」というほどに高機能を詰め込んだハイエンドマシンのラインアップを先日発表しました。
Huaweiは既に、高級機種に絞った商品展開を宣言しており、先日の発表は、まさにそれを裏付けるかのような最高級機種の登場だったわけです。
Oppo
Huaweiに続く存在のOppoも、ターゲット層は異なるものの、やはり高級機種に重点を置いたラインアップで攻めてくるようです。
得意とするセルフィー需要に応えるカメラ。そしてA.I.ビューティー機能など、今後もセルフィー関連機能を充実させた端末攻勢をかけてくるものと考えられます。Oppoは評判のセルフィーマシンR11sと共に日本にも進出しましたが、セルフィー派の心をつかむことはできるのでしょうか?
 
確実に日本にもセルフィー需要はありますが、どうしてもキャリアの壁というものが存在します。
MVNO市場への参入が当面の目標になりそうですが、それが成功したとしても、iPhone信仰の強い日本で勝負をするには、
まだ準備が整っていないように見受けられます。
 
Vivo
Vivoは、ひじょうに多くの面でOppoと被る会社です。実際、ライバルでありながら同じグループ企業であるという奇妙な関係があります。
製品は新興国を中心に高い人気を誇っています。コマーシャル戦略に長け、広く若者に支持される製品作りを得意としています。
その中心となるのが、やはりセルフィー需要に応えるカメラのスペックと、その周辺機能でしょう。
 
2018年にはサッカー・ワールドカップのロシア大会が開かれますが、Vivoは2022年のカタール大会まで、
FIFAワールドカップ・オフィシャルスマートフォンの役割を務めています。
当然ながら、相当莫大な資金を投入しなければ、ワールドカップのオフィシャルパートナーにはなれないのでしょうが、
中国だけではなく、世界にVivoの名前を知らしめるための戦略ですから、投資が莫大であっても、効果もまた莫大だということでしょう。
 
Xiaomi
Xiaomiは現在、もっとも活きが良い中国スマホのメーカーかもしれません。
2017年は、多くのメーカーが昨年比で伸び悩む中、ただ1社、大きな伸びを記録しました。
とにかくiPhoneに似せることで、デザインの良さをアピール。
高機能も盛り込み、人々の心をつかんだ初期のXiaomiは、ライバルが台頭する中で、よく言えば「独自路線を進み」、悪くいえば「迷走」しました。
ただ、2017年を見る限り、Xiaomiは迷走していたのでは無く、独自路線を進んでいたのだと確信できます。
そもそもXiaomiは自らをスマートフォンメーカーだとは思っていないところがあります。
 
多くの中国人の頭には、Xiaomiは「中国のアップル」という意見は根強いようです。
多くのギークなファンを持つXiaomiは、ファンのベースという意味では、他の3メーカーとは一線を画する、熱心な信者により支えられていると言えるでしょう。最新端末のMi Mix 2sは、強力なハイスペックスマートフォンHuawei P20 Proと並んで、大きな注目を集めています。
 
これら四大メーカーに続くのは、海外の巨人です。
 
Apple
Appleは2017年、中国国内シェアでXiaomiに続く5番目でした。
Appleの場合は、他のスマートフォンとは価格帯が異なりますが、既に高級なブランド品としての立ち位置を確保しているため、
中国国内では一定の支持を得ている端末だと言えます。事実、いまだに中国のスマートフォン市場は、Apple追従の動きが目立ちます。
 
iPhone Xの発売時には、ディスプレイ上のノッチと呼ばれる窪みが話題になりました。
賛否両論入り交じる評価でしたが、最近発表されたアンドロイドフォンの多くにノッチが存在していました。
 
残念ながらこれらのメーカーは、何か必要にかられ、そのアイデアとして出てきたのがノッチだったのでは無く、
そもそもノッチありきでデザインを進めていたわけですね。
こういうことを考えると、いくら中国メーカーのスマートフォンが売れようとも、基準になるスマートフォンというのは、iPhone以外にはありえないのでしょう。